マーサーは、マーシュへ

AI時代のHRトランスフォーメーション

AIによって、仕事のあり方は急速に変化しています。しかし多くの企業では、HRの組織や仕組みがその変化に追いついていません。当社は、CHRO・人事リーダーの皆様とともに、HRを「雇用管理を通じて事業を下支えする部門」から「事業戦略の実現と人材に関する意思決定をリードし、事業の成長を後押しする部門」へと変えていきます。

人事リーダーに求められる転換 ―「雇用の管理者」から「仕事の設計者」へ

当社の調査「グローバル人材動向調査2026」では、アジアのHRリーダーの65%が「DXやAIエージェントの普及が進むなかで、HRの役割はどうなるのか」と不安を抱いていることが明らかになりました。HRに残された道は、AI時代に存在意義を問われる管理部門のままでいるか、それとも、仕事と人材の変革をリードする戦略的な部門になるかのいずれかです。

その変化はすでに始まっています。HRリーダーの84%が「自分たちの役割は、雇用の管理から、仕事そのものをデザインすることへと変わりつつある」と答えています。また投資家の81%が「企業が成長するには、HRを経営の意思決定に関与させることが欠かせない」と考えています。

これからのHRには、仕事・スキル・テクノロジー・人材を組み合わせ、事業の成果につなげる役割が求められます。ところが現実には、古い組織体制や業務プロセス、限定的な権限、デジタルツールの不足が壁となっています。その結果、多くのHRは、人材戦略を事業の成果に結びつけるためのデータや影響力を持つことができていません。

HRは、本社主導で手続きを遂行する部門から、成果にこだわり柔軟に動ける組織へと変わらなければなりません。仕事のあり方、組織の知見、そして意思決定を、自ら形づくっていく存在になることが求められています。
Lewis Garrad, Asia Workforce and Rewards Practice Leader

オペレーションを実行するHRから、変革をリードするHRへ ― AI時代におけるマーシュのHRトランスフォーメーションへの4つのアプローチ

マーシュは、オペレーション実行中心の管理型HRから、AIを活用して成果を生み出す機動的なHRへの変革を、次の4つの領域から支援します。
  • 日々の運営の効率化:
    バックオフィス業務の見直しやアウトソーシング、HRシステム全体の安定稼働を通じて、組織全体の業務効率を高めます。
  • 新しい組織・働き方の設計:
    業務のあり方とHRの役割を抜本的に見直し、人とAIが協働する新たなチーム体制を構築します。あわせて、組織がより迅速かつ柔軟に動くためのデジタル基盤を整備します。
  • 変革を実行する組織力:
    変革を受け入れる組織の土台をつくり、変革をけん引するリーダーを育てます。また、従業員がAIを使いこなし、新しい働き方を定着させるためのスキル習得を支援します。
  • 安心してAIを導入するための備え:
    データの正確性の確保、ガバナンス、ベンダー管理を強化し、AIやデジタルツールを安心して導入できる環境を整えます。

マーシュによるHRトランスフォーメーション支援 

1. HRデジタル戦略とAI活用への準備対応:AIの力を最大限に活かす

【課題】

  • 事業部門では生成AIによる自動化の計画が進む一方、HRは何から着手すべきかわからない。
  • HRが定型業務に追われ、最もインパクトの大きい領域に注力できていない。

【マーシュの支援領域】

AI活用の方向性を模索するHR部門が、確実に実行へ移れるよう支援します。明確なAI戦略の策定から、効果の高いユースケースの推進、継続的に活用できる体制の構築までを一貫して支援し、事業成果につなげます。

2. HRプロセスの再設計:事業運営だけでなく、従業員にとっても価値あるHRプロセスへ

【課題】

  • HRプロセスが手作業中心で一貫性に欠け、従業員体験と結びついていない。
  • デジタル化・標準化の遅れが、HR部門と従業員の双方にとって負担やストレスを生んでいる。

【マーシュの支援領域】

従業員の視点に立ってHRを設計します。従業員が体験する一連の流れを整理した上で、プロセスを簡素化し、テクノロジーを取り入れることで、入社から退職までスムーズで快適な従業員体験を実現します。

3. 伴走型の変革支援(Transformation as a Service):変化への事後対応から、先を見据えた変革へ

【課題】

  • HRおよびHRテクノロジーを取り巻く環境が急速に変化しており、社内だけでは最新の動向を把握しきれない。
  • 適切な指針がないまま取り組みを進めると、変化への対応が遅れたり、優先度の低い領域に投資してしまったりするおそれがある。

【マーシュの支援領域】

必要なタイミングで、必要な範囲のコーチングとアドバイザリーを柔軟に提供します。貴社の組織と事業を深く理解した経験豊富なアドバイザーがチームに伴走し、膨大な情報の中から取り組むべき優先課題を見極めることで、変革を着実に推進します要なときに必要な分だけ、コーチングと助言を提供します。

導入事例:国内銀行におけるスキルの可視化と要員計画の強化

【課題】

ある国内銀行では、複数の部門で人手不足が起きており、今後の成長に必要な専門人材を確保し続けることが難しくなっていました。人事部門は従業員のスキルや能力をまとめて把握できていなかったため、どの能力が足りないのかを特定することも、事業戦略に沿った人材計画を立てることも、後継者計画を進めることも困難でした。従業員の側にも、自分の専門性を客観的に知り、将来のキャリアを考えるための情報が不足していました。

さらに、全社でDXを進めるなかで、人事業務の非効率さと、人事部門全体のデジタル対応力を高める必要性が明らかになっていました。

【ソリューション】

マーシュは同行とともに、人事業務のプロセス、必要な人材、デジタル化への準備状況を評価しました。業務分析と、人事部門内外の従業員へのインタビューをもとに、「スキルの可視化」「業務プロセスの改善」「従業員体験の向上」を柱とするデジタル人事のロードマップづくりを支援しました。

具体的には、人事部門内にデジタル推進チームを立ち上げ、タレントマネジメントシステム、チャットボット、問い合わせ・申請の管理ツールを導入しました。タレントマネジメントシステムには、汎用スキル・マネジメントスキル・専門スキルのほか、従業員の能力や就業状況のデータを蓄積しています。これにより人事部門は、組織全体にどのような人材・能力があるのかを、より正確に把握できるようになりました。

【成果】

マーシュの支援により、同行は次の成果を上げています。

  • 従業員の保有スキルと、不足しているスキルが見えるようになった
  • 人材計画・後継者計画・異動計画の精度が高まった
  • 従業員が、より納得してキャリアを選べるようになった
  • デジタルツールの活用で、人事手続きの効率性が向上した

構想から実行まで ― 貴社に合わせたマーシュのHR変革ソリューション

    マーシュが選ばれる理由

    マーシュは、HR戦略、HRの組織・運営モデルの設計、人材データ、報酬、スキル、従業員体験、HRテクノロジーまで、幅広い領域を包括的に支援します。HRリーダーの皆様が、事業への貢献を軸にHR機能を再構築できるよう後押しします。

    マーシュは、世界で130以上の市場で、1,500名を超える変革支援コンサルタントとともにHRの専門知識を展開しており、グローバル規模でのプラクティスと、実践的な人材・組織に関する洞察を兼ね備えています。従業員の健康・福利厚生、資産運用と年金・退職金、組織・人材と報酬、M&A、報酬ベンチマーキング、ピープルアナリティクスにわたる当社のケイパビリティは、日々変容する働き方の未来に対応できるHR機能の構築を支援します。

    未来の働き方に向けてHRを変革する

    今、HRには、仕事・人材・スキル・テクノロジーを組み合わせて、事業の成長を支える仕組みをつくるチャンスがあります。マーシュは、より戦略的で、機動的かつAI対応の未来に向けてより万全に備えたHR機能の構築を支援できます。

    よくあるご質問

    A.AIやDX、そして働く人の意識の変化によって、仕事の進め方が大きく変わりつつあるからです。企業には、素早い意思決定、より良い従業員体験、そして人材戦略と事業戦略の一体化を支えられるHRの仕組みが求められています。

    A.HRオペレーティングモデルとは、HR部門の組織構成、業務の提供方法、意思決定の仕組み、事業部門との関わり方を定めたものです。優れたモデルがあれば、HRは安定した品質のサービスを提供しながら、人材や事業の重要課題にも取り組むことができます。

    A.HRの業務がバラバラに行われている、導入したシステムが期待した効果を上げていない、経営層が人材についてより深い分析を求めている、従業員体験に部署ごとの差がある、あるいは人材・デジタル・AIに関わる大きな変革を控えている――といった場合において、HRのオペレーティングモデルを見直すべきです。

    A.AIは、定型業務の自動化、人材データの分析、一人ひとりに合わせた従業員体験の提供、リーダーによる人材判断の迅速化などを通じて、HRトランスフォーメーションを後押しします。ただし、AIで成果を出すには、明確なルール(ガバナンス)、見直された業務プロセス、そしてAIを使いこなせるHRのスキルがそろっていることが前提になります。

    HRトランスフォーメーションのお問い合わせ